悪いニュースも認めたことはネットフリックスの功績と言えよう。米動画配信大手の同社が21日発表した1-3月期(第1四半期)決算には実際のところ悪材料がほとんど見当たらなかった。ネットフリックスは1-3月期の新規契約件数が空前の伸びだったことを明らかにした。この間に世界で1580万人近くが同社の動画配信サービスに加入し、3カ月前に示した自社予想の700万件の2倍以上に達した。同社は4-6月期にさらに750万件増えると予想。ファクトセットが調査したアナリスト予想の560万人を大きく上回っている。ただ、ほろ苦い勝利ではある。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で人々が自宅待機している最中だからだ。ストリーミング配信されるエンターテインメントは現在の環境下での数少ない成長市場の一つだ。その証拠に、すでにウォルト・ディズニーや映像ストリーミング機器を手がけるロク(Roku)もストリーミング関連の好調なデータを報告している。だがビッグな数字を期待する投資家はすでにネットフリックス株を年初来34%高に押し上げていた。時価総額が1000億ドルを超えるS&P500種指数構成銘柄の中では断トツで最大の上げ幅だ。
ネットフリックス、巣ごもりの追い風にも冷静
有料会員限定
あなたにおすすめ