フェイスブックは人と人をつなぐ業界で独り勝ちだとはいえ、新興国市場では地元のネットワークの助けを必要としている。フェイスブックは57億ドル(約6140億円)を投じ、インド携帯通信最大手リライアンス・ジオ・インフォコムを傘下に持つジオ・プラットフォームズの10%弱の株式を取得する。フェイスブックにとっては2014年に対話アプリ「ワッツアップ」を220億ドルで買収して以降、最大の出資案件となる。ジオはインドの大富豪ムケシュ・アンバニ氏が総帥を務め、小売りからエネルギーまで広く手がける複合企業リライアンス・インダストリーズの傘下企業の1つで、契約者は3億8800万人に上る。リライアンスには明らかなメリットがある。借入比率を低下させることだ。モルガン・スタンレーの試算では、今回の取引で同社の純有利子負債は12%減少すると考えられる。原油価格暴落でリライアンスが計画中のもう1つの資産売却、すなわちサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコの製油事業の20%権益の売却に疑問が生じていることを考えれば、なおのこと同社の助けとなるだろう。リライアンスの株価は22日に10%上昇した。
フェイスブック、新しい「友達」はインド大富豪
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