米国では新型コロナウイルス流行で休止していた経済活動を一部の州が恐る恐る再開させ始めたものの、多くの大手企業は今も再開をためらっている。大手百貨店メーシーズや衣料小売りのギャップ、レストランのTGIフライデーズなどは、いち早く活動再開に踏み切ったジョージア州やサウスカロライナ州などでの営業再開を見送る方針を明らかにした。公衆衛生上の懸念や消費者の需要が不透明なことが理由だとしている。家電量販店のベストバイやスターバックスも店舗の休業を継続し、オンラインや店外受け渡し方式のみの営業を続ける。大手チェーン各社は、州や地方自治体のガイドラインに沿った上で、感染者数や自社の市場分析、消費者調査に基づいて段階的に営業を再開する考えを示している。多くの大型小売店では、安全確保のため入店できる人数をごく少数に制限すると採算が取れなくなるとコンサルティング会社は指摘する。