コロナ収束後も、オンラインでの
「会議」「セミナー」「飲み会」は続くのか

オンライン会議やセミナーは便利ではあるが、表情や顔色などノンバーバルな要素が伝わりにくいという弱点もある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 在宅勤務が増えたことによって、オンライン会議やオンラインセミナー、さらにはオンライン飲み会なるものも登場するようになり、コミュニケーションのとり方が大きく変わってきたような印象がある。

 特に、これまで大変な時間をかけて満員電車で出勤し、会社で会議に出ていたのが、簡単にWEBで参加できるようになったことで、仕事のあり方や進め方、ひいては社会のあり方も変わってくるという意見も多く出てくるようになった。しかしながら、筆者は社会が全面的に変わるという見方にはやや懐疑的である。

 今のように在宅を強いられるような事態になると人は誰でもストレスがたまるし、変化が欲しくなる。そんなときには、「これから社会が大きく変わる」という意見は受け入れられやすい。でも、それは社会が変わるというよりも、実は“在宅を強いられている今の自分の状況が変わってほしい”という欲求が強く出てくるからだ。

 いつになるかはわからないが、今回の新型コロナウイルスの流行も、収束するときが来るだろう。そのとき、筆者はミーティングやセミナーのやり方も恐らくほぼ元に戻ることになるだろうと考えている。もちろん完全に元に戻るわけではない。一部では現在行っているようなオンラインの形式は残ると思う。わかりやすく表現すれば100歩進んだものが95歩戻るようなもので、確実に5歩は前進するだろう。今、世の中の人はほとんどがスマートフォンを使っているが、ガラケーの時代からある日突然スマホに変わったというわけではない。世の中の変化というのはそういうものだ。気がつけばいつの間にか変わっていたというのが「変化」なのである。

人はこれまで目的に応じた
最適なコミュニケーション手段を選択してきた

 伝達方法には本来、その目的に最適な手段というものがある。我々が体験した例で考えてみよう。例えば手紙とFAXだ。どちらも文書を送る手段だが、相手に到達するまでの時間が大幅に異なる。したがって、“文書で素早く伝達する”という目的だけであれば、桁違いに早く伝わるFAXが最適だ。そのため、早さを求められるビジネスにおいてはこちらが主流となり、手紙は儀礼的な目的に変わっていったのである。