新型コロナウイルスの感染拡大によって、私たちの消費行動は大きく変わりました。商品の供給不足に対する不安からくるパニック的な買い占めや、外出自粛による「巣ごもり需要」などがその代表例です。そこで今回は、コロナ問題の初期に店頭から姿を消したトイレットペーパーの購買行動の変化に注目。「コロナ消費」が増えた都道府県の都市をランキング形式でお届けします。(ダイヤモンド編集部副編集長 鈴木崇久)
統計データにも表れていた
「コロナ消費」の影響
スーパーへ買い物に行くタイミングや頻度について制限をお願いされる――。そんな生活を数カ月前まで想像できた人はまずいないのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、私たちの生活は一変しました。その一つが消費行動です。外出自粛による「巣ごもり需要」がその最たる例でしょう。
そしてその影響は、統計のデータにも表れています。
5月8日、総務省統計局が個人消費などの動向をつかむ目的で毎月実施している、「家計調査」の最新版である2020年3月分を公表。その結果報告書には「追加参考図表」という資料が添付されていました。
その資料では「新型コロナウイルスの感染拡大により、消費行動に大きな影響が見られた主な品目」として米や即席麺などの食料品、トイレットペーパーなどの家事用品、ゲーム機や書籍などの娯楽用品などを列挙。「休校や在宅勤務の広がりによる巣ごもり需要や、外出自粛による影響などがうかがえる」としています。
そこでダイヤモンド編集部では、この「コロナ消費」の影響度合いを地域別に見るために、20年3月分の家計調査の中から2人以上世帯の都道府県庁所在地・政令指定都市別の集計データを抽出。それを基に『「コロナ消費」が増えた都道府県ランキング』を作成しました。
今回は、コロナ問題の初期に店頭から姿を消したトイレットペーパーの購買行動の変化に注目。前年同月である19年3月と比べて、20年3月のトイレットペーパー消費額が増えた順にランキングしました。
そのベスト5が次の表です。