ハードウエアエンジニアのジョー・テイラー氏(38)は、米ライドシェア最大手ウーバーテクノロジーズからレイオフされた数時間後から、新たな職を探し始めた。そこで彼が目にしたのは、輝きを失ったシリコンバレーの雇用市場だった。新型コロナウイルスで景気が大きく落ち込む中でも、ハイテク業界はこれまで、相対的に底堅さを維持している。マイクロソフトやアマゾン・ドット・コムの1-3月期(第1四半期)決算は、コロナ封じ込めに向けた隔離措置にもかかわらず、売上高は力強い伸びを示した。だが、ウーバーや民泊仲介サイトの米エアビーアンドビー(Airbnb)などの大手から小規模スタートアップ企業まで、多くの企業が大規模な人員削減に踏み込んでおり、ハイテク業界だけは雇用崩壊の影響を免れるとの見方は大きく揺らいだ。また、多くの求職者にとって、すぐに新しい職が見つかるとの希望に冷や水を浴びせている。
シリコンバレーにもコロナ失業の波、変わる職探し
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