大所高所から見ると、今年の株式市場におけるブーム、破裂、ブームの動きは外的ショックに対する通常の反応と非常に似ている(ただし、はるかに速い)。だが、よりつぶさに観察すると、勝ち組と負け組は中央銀行と政府の資金という特大の力によってねじれている。順調にいけば23日で3カ月間となる超急速な強気相場を見直すことは、こうした強力な力がどう発展するかについて考える枠組みを作る一助となる。1つの結論はこういう事だ。最もバブルらしい場所はデイトレーダーが諦めている打ちのめされた株ではなく、経済成長が弱い時でさえまずまずの利益を上げる大きく安全な企業である。ゴールドマン・サックスの世界株式チーフストラテジスト、ピーター・オッペンハイマー氏は、S&P500種株価指数の動向が、過去2世紀の戦争などの外部イベントが引き起こした平均的な弱気相場に「信じられないほど似ている」と指摘している。同氏は新著で、平均的なイベントドリブン型弱気相場について、通常の景気循環や構造的な低下が引き起こす弱気相場よりも短い上に下げ幅が小さく、回復が早いと話している。それでも、3日間で強気相場に反転した弱気相場は他にない。この時はS&P500種指数が3月23日の日中安値から20%上昇した。