飲食店ソーシャルディスタンス
飲食店や鉄道などが進めるニューノーマルへの対応は、現実を見据えたものだろうか(写真はイメージです) Photo:SOPA Images/gettyimages

コロナ自粛が本格的に解禁
「密」に戻ることへの不安も

 6月19日をもって、新型コロナに関する県をまたぐ移動の自粛が解除され、週末は久しぶりに繁華街や観光地が賑わいをみせました。首都圏から近い山梨県や長野県の観光地では、前週と比較したGPSデータで5割程度の県外客の増加がみられたそうです。

 実は、国のロードマップとしては、観光を含めた「県またぎ移動」の全面解禁は8月1日を予定しているそうです。しかし消費者だけではなく、自粛で我慢を重ねてきた観光事業者や飲食店などは、すでに自粛解除のキャンペーンに動き出しています。

 LCCが2割引、旅館やホテルは3割引から半額といった価格訴求で、この夏の需要回復を狙っているのです。

 この後、ここに国の「Go Toキャンペーン」が加わることになります。現在は受託問題の余波で開始時期が延期されていますが、この夏には国内旅行をする国民に対して、1人あたり上限2万円の補助金が国から支払われることになるわけです。

 さて、また旅行ができるのはいいことですが、一方で再び「密」が戻ることに不安を感じる国民は一定割合いることでしょう。そのため、「ニューノーマル」という新しい言葉が出始めました。ニューノーマル、直訳すれば「新しい標準」という意味になりますが、文字通り、アフターコロナにおける仕事や生活の新しい在り方を意味する新語です。

 たとえば、社会全体でコロナ自粛を体験した結果、働き方においては「出社する必要がないリモートで済ませられる仕事がある」「Zoomで行う会議のほうが効率はいい」といったことがわかってきました。私にも、「取材や喫茶店での打ち合わせには1時間はかけるものだ」という固定観念がありましたが、Zoomの無料設定における「40分で打ち合わせを終えなければいけない」という制約を受け入れているうちに、いつのまにか打ち合わせが40分以内で終わるようになりました。

 アフターコロナのタイミングで、こういった経験が新しい社会常識になる。これがニューノーマルと言われる社会現象です。