ポストコロナ「勝ち組」の条件#04Photo:AFLO

コロナショックで大打撃を受けたアパレル業界で、4月と5月の既存店売上高の前年同月比が100%を超え、躍進を続ける西松屋チェーン。特集『ポストコロナ「勝ち組」の条件』(全18回)の#4では、大村禎史社長に、コロナ禍でも好調を維持できるビジネスや店舗づくりの秘密を明かしてもらった。(聞き手/ダイヤモンド編集部 相馬留美)

200坪に店員は2、3人
「ガラガラ店舗」で客は安心

――新型コロナウイルスの影響が最も大きかった4月でも、既存店売上高が前年同月比102.1%と前年を上回りました。勝因は何でしょうか。

 出店過剰といわれ、やや不調な時期にコロナ禍が来ました。楽観視は全くしていません。今はまだ不透明感があって、絶えず胃が痛いです。

 約30年間経営者の立場にいて、バブル崩壊や阪神淡路大震災、リーマンショック、東日本大震災と危機をくぐってきました。その中でも、今回は先が読めないという不安が強いですね。感覚としては、鳥インフルエンザが出てきたときに近かったです。

さまざまな危機を乗り越えられたのは、一貫して暮らしの商品をできるだけ手頃な値段で便利に提供することを徹底してきたから。ずっとこの方向でいきます。