同様に、内々定・内定後に会社や職場を知ってもらう機会を作ることも重要でしょう。なぜならば、企業から合格通知を受け取った学生は、「入社する予定の企業の企業研究をしてきたが、職場の雰囲気などがわからずに不安」と感じています。オフィスを見学する機会や、オンラインとオフラインを問わず先輩社員や同期と交流できる機会を例年より早い時期から作り、内々定者、内定者の入社意欲を高めるようにしましょう。

 次に「面接官のマナーの徹底と通信環境の整備」についてお話しします。オンライン上では対面よりも伝わる情報が少なくなるため、画面に映るちょっとしたことが印象に残ります。それが会社全体の印象と受け止められる可能性もあります。面接官がひじをついて話を聞くような態度や、スマートフォンなどパソコン画面の外にあるものをずっと気にするような、心ここにあらずの対応は、求職者に不安や不信感を与えます。目の前の求職者自身や話す内容に関心があることを態度でも示すよう、面接官に徹底しましょう。

 また、オンラインでの面接中に通信が切断されない安定した通信環境を整える、万が一切断されたときのフォロー体制を持つなど、万全の準備を心がけましょう。

 最後に「質問の機会」の大切さについてお話しします。求職者はさまざまな質問がしたいはずですが、志望度が高い人ほど合否への影響を考えて質問を遠慮することがあります。では、どんなことを質問したいのか。当社が行った調査によると、優秀層ほど働きやすい会社かどうかを気にする傾向があるようです(「若手・中堅社員515名の転職意向と実態」 2018年10月、リクルートマネジメントソリューションズ)。彼らの疑問に答えるためにも、匿名で質問できるチャットや、先輩社員への質問会を行うことをお勧めします。