40歳・50歳・60歳から人生を一新! 資格&学歴 裏ワザ大全#3Photo:PIXTA

社会人の学び直しやキャリアアップのためだけでなく、学歴を刷新するための場としても注目される大学院。高卒や専門学校卒、短大卒であっても、名門大学院卒の肩書を得るチャンスはあるが、そのためには「情報戦」を制することが肝要だ。特集『40歳・50歳・60歳から人生を一新! 資格&学歴 裏ワザ大全』の#3で、狙い目の名門大学院リストと共に紹介する。(ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)

学歴ロンダリングで人生を大転換!
最終学歴を「高卒から大学院卒」にワープ

 近年、大学院に進学する社会人が増えている。その背景には、生成AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)の急速な進展、終身雇用からジョブ型雇用への移行など産業構造が劇的に変化し、既存の知識やスキルを大幅にアップデートしようと考える人が増えたためだ。そこで、国や企業が学費を補助するなどして学び直しを推進し、社会人が大学院を目指しやすい環境が整ってきたわけだ。

 もっとも、かつての大学院といえば、学者を目指すエリート集団のための場だった。だが、1990年代に文部省(現文部科学省)が大学院の拡充政策を打ち出したことにより、専門職大学院や学部を持たない独立研究科などが多数誕生した。日本の研究開発力が欧米諸国に比べて、見劣りすると指摘されたからだ。故に、大学院への門戸が大きく開かれ、今では多様な人材を受け入れるようになっている。

 それに伴って、大学院入試も様変わりした。原則として研究計画書の提出は必要だが、小論文と面接だけの試験や、面接のみで合格できるような名門大学院もある。ならば、入学しやすいかといえばそうではない。社会人の大学院受験事情に詳しく、『「学歴ロンダリング」実践マニュアル』(オクムラ書店)の著者である赤田総合研究所の赤田達也氏によれば、「複雑化、多様化している大学院入試は情報戦だ」という。

 というのも、「多種多様な学生を集めて定員を埋めようとする大学院がある一方で、定員割れを気にせず優秀な学生しか受け入れない大学院もある」(赤田氏)からだ。加えて、大学入試とは異なり、大学院入試は入試日がバラバラのため、旧帝国大学大学院であっても併願が可能となっている。

 こうした情報戦を制することで学び直しやキャリアアップができるだけでなく、高卒や専門学校卒、短大卒の人であっても、最終学歴を名門大学の名前に書き換える「学歴ロンダリング」を行うことすら可能になるのだ。

 しかもそれは、穴場とされる名門大学院だけでなく、かなりの狭き門ながらも東京大学大学院や一橋大学大学院に進学できるチャンスもある。

 そこで、次ページでは、赤田氏の協力を得て多様性を求めている大学院をリスト化した。高卒など非大卒であっても名門大学院卒にいきなり「ワープ」できる大学院を紹介しよう。