テレワーク,悩み
テレワークを続ける上では、管理職の悩みを解消することが大切です(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新型コロナウイルス感染防止のため、急遽テレワークを導入した多くの企業では、メリットを実感する一方で、さまざまな問題に直面しています。今後、テレワークをうまく組織に取り入れるには、こうした問題に1日も早く取り組むことが大切です。そこで、これまで数多くの企業における組織の問題に向き合ってきた、リクルートマネジメントソリューションズ シニアコンサルタントの武藤久美子さんが、テレワークにまつわる「今・目下」と「これから」のお悩みにお答えしていきます。今回は取り上げるのは、「管理職が『今』抱えているマネジメントのお悩み」です。

【管理職のお悩み(1)】
部下が相談してくれません

Q.テレワーク下での部下との連絡ややりとりの頻度が減っている気がします。部下が業務上の悩みなどを1人で抱え込んでいないか心配です。どうやって連絡を取り合うと気軽に相談などをしてくれるでしょうか?

 確かにこのように思っている上司の方々のお話はよく伺います。この「今・目下」の悩みは、上司にとっても、部下にとっても早期に解決を図ったほうがいいでしょう。気軽に相談しづらい1つの要因は「上司の状況」がわからないからです。テレワークでは、対面のときのように上司の様子が見えませんから「ちょっといいですか」と声をかけづらくなっています。

 さらに最近の若手社員は、とても上司に気を使う傾向があります。「こんな質問をしてもいいのか」「これを聞いたら自分で解決できないと思われないか」「忙しい上司に自分のことで時間を割いてもらってもいいのか」…そういったことをすごく気にしています。もともとこういう心理がありますから、部下の側から上司に相談するというアクションだけに期待するのは現実的でないかもしれません。

「いつでも相談していいよ」と言う上司は確かにいますが、それでは不十分。一番お伝えしたいのは、その気持ちを言葉だけでなく、「行動」で示す必要があるということです。行動で示すための代表的な方法が、この2つです。

(1)空いている時間をカレンダー上で開示する
(2)定期的に1on1ミーティングを入れる

 まず、「この時間はいつでも相談を受け付けられる時間」として、カレンダー上でメンバーが見られるように開示しておくといいでしょう。そうすれば部下に、「この時間は話しかけられても上司は嫌がらないだろう」というメッセージとして伝わるはずです。

 ただ、こうした時間に相談する内容は、例えば「明日お客様に見せる資料、これでいいか見てもらえませんか」といった目前に迫る業務に関するものになりがちです。部下のキャリアなどに関する悩みや思いを聞く意味では不十分でしょう。

 そこで私たちがおすすめしているのが、1週間か2週間に1回、ベテランであれば1カ月に1回程度の、定期的な1対1のミーティングです。非対面で構いません。

 この時間は、管理職であるあなたが何かを主張するのではなく、部下のための時間、部下が使いたいように使う時間にしましょう。キャリアの話をしたい人もいれば、テレワークでの家庭の悩みを話したい人、実際に困っている業務について話したい人とさまざまだと思います。

 こうした部下のための時間を持てると、「どうすれば相談してくれるでしょうか?」と悩んでいるときよりは、ずいぶん前進するはずですよ。