米国では黒人男性のジョージ・フロイドさんが警官に殺害されたことに端を発する機運を受け、動画配信大手ネットフリックスや小売り大手ウォルマートなどの企業が変革を約束し、数百万ドルを人種平等策に投じると表明している。一方、フィットネス事業を手掛けるペロトン・インタラクティブをはじめとする一部の企業は、行動を取る上で別の目標を掲げている。自社を「反人種差別主義者」だと宣言することだ。これまでこの言葉を大手企業が使うことはあまりなく、活動家や学者らが長年、単に人種差別を非難するだけでなく、積極的に闘う人や組織を意味する言葉として使用してきた。しかし、企業において「反人種差別主義者」が何を意味するかについては共通の認識はほとんど確立されていない。