“派手な失敗作”と断罪されるクルマもあれば、自動車メーカーのコントロールを超越した特殊な理由で、姿を消さざるを得なかった名車もあります。他にも経済的な理由、顧客からの誤解、社内抗争…。
市場から消えてく理由はさまざまですが、「もっとチャンスがあれば…」と成功した姿を夢想せずにはいられない…そんな10台の名車をご紹介しましょう。
ヤマハ「OX99-11」(Yamaha OX99-11)
ヤマハ「OX99-11」は、1990年代初頭に同社がエンジンサプライヤーとして参戦していたF1における経験を基に、開発されたスーパーカーです。当初は1994年に生産開始予定でしたが、高額なコストが足かせとなり、生産が中止に追い込まれてしまった幻の1台として知られています。
センターシートポジション、F1にインスパイアされたエアロダイナミクス、V型12気筒ミッドマウントなど、市販車の中でも最も優れたマシンのひとつとなる可能性を秘めていました。実現しなかったからこそ、さまざまな妄想が今も頭をよぎる特別な1台です。