文章化するのが苦手な理系人間からしてみれば、言葉を使いこなせる文系人間の思考法をうらやましく感じることも多い。

 たとえば、「映画を観た感想を」とマイクを向けられても、急なことでは「面白かった」くらいしかいえないのが理系人間なのである。

 しかし、ここで挑戦してほしいのは、「とにかく絵で考える」という思考法だ。

 まず頭の中に絵を描く。

 それが「ビジュアライズ思考」である。

頭の中のものを
“そのまま”形にしてみよう

 なぜ「ビジュアライズ思考」が重要なのか。

 何か新しいひらめきが頭の中に芽生えたときのことを考えてみてほしい。

 下図のように、言葉でものを考える人は、ひらめきを言葉で表現し「概念」に変える。これができなければ、企業の採用面接では黙っているか、意味不明なことをしゃべるかで必ず落ちる。

ビジュアライズ思考 東大式 アイデアがいままでの10倍出せる思考法

 コミュニケーション能力というと、まず“概念の言語化能力”が問われるので、学生もこればかりを必死に訓練する。

「概念に変える」とは、ようするにひらめいたアイデアを、定義化されたわかりやすい文章に置き換えるということだ。

 これができないと、社会人になっても企画には決裁が下りないし、プロジェクトも実行できないから、この能力が問われるのは当然といえば当然なのだが、じつは「ひらめき=言語化された概念」ではない。