独自の水質格付けを基に洗い出し
都道府県別・水が汚い海水浴場の多さ
今回は、「水が汚い海水浴場が多い都道府県ランキング」をお届けする。
2017~19年に環境省が全国で集計した海水浴場(川、湖沼の水浴場を含む)の水質調査のデータを基に、ダイヤモンド編集部が全国783カ所の海水浴場に対して独自に水質の格付けを実施(作成方法の詳細は、ランキングの最後に付けた注を参照)。
この水質の格付けで、「B」だった海水浴場が149カ所あった(格付けは以下の5段階。適〈AA、A〉、可〈B、C〉、不適。Cと不適の海水浴場はゼロだった)。今回のランキングは、Bを得た数で都道府県を順位付けした。Bの数が同じ場合、各都道府県内で海水浴場の総数に占めるBの数の比率が高い方を、上位とした。
ランキングには一部、川、湖沼の水浴場も含まれている。長野県や滋賀県など海のない自治体に住む方もぜひチェックしてみてほしい。
それでは早速確認していこう。
1位は愛知、2位は神奈川
水質Bの海水浴場が18カ所
1位は愛知県でBは18カ所(Bの比率は81.8%)。同県は「水が汚い海水浴場ランキング2020」で、ワースト10に常滑市のりんくう海浜緑地など7カ所もランクインしていた。
愛知県の海水浴場に水が汚い場所が多いのは、閉鎖的な海域にあるという地理的な影響が大きい。汚れた水が海流で入れ替わりにくく、汚れが蓄積しやすいのである。
神奈川県は、Bが愛知県と同じ18カ所。ただ、Bの比率が72.0%と愛知県より低かったため、2位となっている。
神奈川県で汚い海水浴場ランキングの順位が最も高かったのは、海の公園(横浜市)で31位。水の汚れを示す化学的酸素要求量(COD、mg/リットル)は2.900mg/リットルと高かった。
3位は北海道で17カ所(Bの比率は41.5%)、4位は岡山県で11カ所(同91.7%)、5位は新潟県で10カ所(同21.3%)となっている。
今回のランキングは、海水浴場数が多い都道府県ほど不利になる。そこで次ページでは、Bの比率が高い顔触れを確認してみよう。