Web会議システムの選び方とは?
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現状取りうる最善のセキュリティ対策を施してテレワークを行うために、ミーティングツールや仮想デスクトップツール、そしてコラボレーションツールはどのように選べばいいのでしょうか。その考え方の基本を詳しく解説します。(日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会〈JCIC〉客員研究員 山中樹八)

 コロナ禍で急激に普及したテレワーク、職場以外の場所での業務は、職場での業務以上にサイバー攻撃を受けるセキュリティリスクにさらされています。そんなテレワーク下で行う業務のセキュリティ対策を検討する際、「ITツール」だけでなく「ヒューマンリソース」も含めた2面から検討することが重要なのは、前回(「テレワークでセキュリティの脅威を高める4大原因、外部のWi-Fiは危険!」)お話しした通りです。

 ITツールでは、(1)ミーティングツールや仮想デスクトップツール(VDI:バーチャルデスクトップインフラストラクチャー)などの「ユーザーインターフェイステクノロジー」、(2)不正な侵入の検知、ログ監視などを行う「サービスマネジメントテクノロジー」、(3)社外からでもインターネット経由で社内にアクセスを可能にするVPNツールなどの「リモートコネクトテクノロジー」―の3つに分けて、対策を考えることをおすすめします。

 そこで今回は、(1)ミーティングツールを含む「ユーザーインターフェイステクノロジー」において、3つの観点から効果的なテレワーク下でのセキュリティ対策を考えていきます。

 まず、第一に考えたいのが、この数カ月で利用者が激増したZoomやWebexなど、遠隔で開催される会議を円滑に行うための「ミーティングツール(Web会議システム)」。第二に、WVDやCitrixといった遠隔から会社で使用するPCの画面を操作するための「仮想デスクトップツール(VDI)」。そして最後に、SlackやTeamsなどの遠隔でもチームメンバーと共同で作業を行うための「コラボレーションツール」です。

 これら3つのツールにおいて、私たちはいったい、どのように選び、そして、どのような点に気を付けて活用するとよいのでしょうか。3つそれぞれを見ていきましょう。

【1】ミーティングツールの選び方
基本的には「職場と同じ」ツールを

 テレワークの普及とともに利用者が激増しているのが、ミーティングツール(Web会議システム)です。すでに数多くのサービスがあり、なかでも無料、無登録で使用可能なサービスやツールが一段と魅力的に映るものですが、セキュリティの観点からは一体どれを選べばいいのか、漠然と悩んでいる方は少なくないはずです。

 もし、テレワークで使うミーティングツールを個人で自由に選べる(または、会社から明確な指定がなく、ご自身で選ばざるを得ない)場合、まず、最初に確認していただきたいことは「あなたの会社で使われているツールが何か」です。基本的には、会社で主に使われているツールと同じものを選びましょう。

 なぜなら、会社で利用されていないツールを利用した場合、トラブルが起きたとしてもそのツールに詳しい人材が社内にはおらず、自分自身が独学で解決しなければならなくなるからです。逆に、会社と同じツールであれば、システム担当者が対応してくれますし、そのほかにも正しい設定方法などを知っている人が、ご自身の周りですぐに見つかるはずです。