戸建を購入するときに
最も重視されるのは「耐久性」
「マンションの耐用年数は47年、戸建の耐久性はどこまであるか?」
以前から疑問だったことに、立派な戸建は100年以上経過しているものが多いことがある。私の友達は建築家だが、100年以上経過した古民家を自分でリフォームしながら住んでいる。
2階の高い天井からはブランコがぶら下がって、子どもたちが遊んでいた。大黒柱という言葉があるように、しっかりした造りの戸建は長年の地震にも耐える性能を持ち合わせている。
実際、法隆寺は世界最古の木造建築として607年に建立され、今も残っている。これを昔の人の建築技術の高さということで片付けてはいけない。現代の法制度のもとで、「耐久性」の認識を私たちは更新しておく必要がある。
そこで、新築分譲戸建を内覧したことがある人500人にアンケートした。その結果、持ち家取得に際して「絶対必要」と回答した割合が多い順に、1位/柱や土台などの耐久性(52.6%)、2位/地震などに対する強さ(51.0%)がトップ2を占めた。これは、生活環境の良さ(スーパーなど)、火災に対する安全性、売主の信頼性、周辺環境の良さ(公園の有無・閑静さなど)を抑えての結果なので、「耐久性を何よりも優先する」と考えている人の多さを再認識させられた。
これをニーズではなく、リスク回避希望という側面から聞くと、もっと高い結果になる。絶対避けたい割合で高いのは、柱や土台などの傾き(69.8%)、地震などに対する弱さ(69.4%)となる。
では、このリスクを避けるために追加的にどれくらいのコストをかけてもいいかを物件価格の割合で聞くと、柱や土台などの傾きは物件価格の6.1%で265万円、地震などに対する弱さは物件価格の6.7%で289万円が平均値だった。これだけのコストを払っても避けたいのだ。