スティーブン・ムニューシン米財務長官が示した1兆9000億ドル(約200兆7000億円)近くの追加景気対策案について、民主党はその規模や新型コロナウイルスの検査態勢に関する戦略が不十分だと批判した。一方で上院共和党もコストや医療保険制度改革法(ACA、通称オバマケア)を拡大させる内容に異議を唱えている。共和党がこれまでで最も譲歩を見せた同案を巡ってはドナルド・トランプ大統領からの承認も得られたことから合意の期待も高まっていたが、民主・共和両党から懸念が示されたことを受け、雲行きは怪しくなっている。ナンシー・ペロシ下院議長(民主、カリフォルニア州)は民主党下院議員らに宛てた書簡で、政権による新たな提案は規模が不足している上、新型コロナウイルスの検査や接触者の追跡、そして治療などに関する国家計画を含んでいないと批判。「これらの問題が解消されなければ、行き詰まりの状態が続く」とした。
米コロナ追加対策、政権との交渉は行き詰まり=ペロシ下院議長
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