肉と魚の経済学#6
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世界で取れる魚の量は年々増え続け、2019年も最高記録を更新した。ところが、世界でも有数の漁場を持つ日本の漁獲量はこの20年で40%、ピーク時からは75%も減少しているのだ。特集『肉と魚の経済学』(全13回)の#6では、日本の漁業が独り負け状態に陥り魚が消えた原因である、根深く残る日本の漁業の構造問題に迫る。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

10年で20%減っていく漁獲量
2050年、日本で取れる魚は消える?

「世界が最高記録を達成した同じ年に、日本はピーク時から75%も成績を落として最低記録を更新した」という、なかなか他に類を見ない衝撃的な独り負けを喫しているものがある。漁業だ。

 世界中で肉に代わるヘルシーなタンパク源として魚が注目され、漁業を成長産業として育成する国が増えている。そのため、世界の海で水揚げされる魚は年々増えているが、世界の潮流と真逆を突き進み、漁獲量を年々落としているのが日本だ。国土を海に囲まれ、世界第6位のEEZ(排他的経済水域)面積を保持しているにもかかわらず、である。

 その減り方たるやすさまじい。2019年の漁獲量は320万トンで、日本が世界で最も魚を取る国だった1984年のそれは1273万トン。実に、ピーク時から75%も減少している。20年前の99年と比較しても40%、10年前の2009年と比較しても20%減少しており、減少傾向に歯止めがかからない状態だ。

 このままいけば、日本のお魚事情はどうなるのか。