我が国の2011年の非正規雇用比率は、男性が20.1%、女性は54.6%。
女性は、なんと半数以上が非正規雇用なのだ。企業のリストラが進む現在、この比率は男女とも高くなることはあっても低くなることはない。
若い人は、親のすねをかじっていられる間はまだいいが、そろそろ親のすねも細ってきた。がんばらないと食べるものも食べられず、やせ細った身体で中国や韓国と戦わねばならない。こりゃたいへんだぞ。
せめてなりたや正社員というのが、若い人の本音だとすれば、混迷の世の生き方を考えてみたい。
自信を持てるお馬鹿な話
その前に馬鹿な話を一つ。
『今昔物語集』(佐藤謙三校注・角川文庫)の本朝世俗部に「弾正弼源顯定、まらを出して笑はれし語」というのがある。「今は、昔、藤原範國と云う人ありけり。」で始まるのだが、範國が上司から重要な任官を受ける際に、おかしくて笑ったそうだ。
上司には見えていないのだが、弾正弼源顯定という偉い人が自分のまら(男根)を出して遊んでいたのを見てしまったのだ。それでおかしくて笑ったのだが、上司に「なにがおかしい」と責められても言うに言えず大変な目に遭ったという話。
弾正弼(ひつ)というのは、警察庁次官みたいな偉い人だ。それがじぶんのまらを弄んじゃいけないが、見せびらかせていたのかもしれない。
今昔物語には、まらに関する話が時々出て来るが、まらのでかい奴が出世したのだろうか。その昔には、巨根伝説の弓削の道鏡の伝説もあるくらいだから。
こんな馬鹿な話をしたのは、まらでもなんでもいいから自信をもって生きていかないとなかなか厳しい時代になったということだ。