米国の医療研究者は新型コロナウイルスの感染状況を把握するため、多種多様なデータを収集しているが、ある数字を突き止めるのが困難だとわかってきた。コロナ感染者のうち、どのくらいの人が回復したかということだ。コロナ関連データを集計するジョンズ・ホプキンス大学によると、米国でこれまでに報告されたコロナ感染者890万人のうち、およそ350万人が回復したとされる。だがこの数値は的を射ておらず、また長期化する諸症状に苦しむ多くの患者を見逃していると保健専門家は指摘する。公衆衛生当局によるとデータは不十分で、真の数字は不明だという。ブラウン大学公衆衛生大学院のアシシュ・ジャー学部長は、全米の追跡データに表れる数字は数百万人単位で実態とかけ離れているだろうとみている。