5分でわかる米国決算書(基礎編)損益計算書は会社の「成績表」Photo:PIXTA

米国ビジネススクール講師である筆者が、グローバル人材のための「決算書の読み方」を伝授する本連載。基礎編では決算書の中でも重要な3つの書類「財務3表」のエッセンスを全3回にわたってお届けします。今回は、アップルの英文決算書で損益計算書(PL、英語ではIncome Statement)の読みどころを解説します。(マサチューセッツ州立大学M B A講師 齋藤浩史)

英文決算書に英語知識は不要!
スラスラ読むための「要点」を伝授

 日本に限らず海外企業の業績や強みを知るためには、決算書を読みこなす力が必要になります。最近ではその決算書の開示基準もグローバルで統一する動きになっており、楽天や武田薬品工業などそれに従う日本企業も多くなってきました。

 日本企業は日本語で決算書を開示する一方で、当然海外企業は英語で開示するため英語で決算書の解読をする必要があります。英語に不慣れだと、英語で書かれた文書と数字の羅列を見ただけで目を背けたくなる人もいるでしょう。

 ただ、英文決算書であれ、会計士でもない限りは、細かく見る必要はありません。その概要を知ってその会社が行う事業を想像したり、業績のトレンドを確認したりすればよいのです。

 この基礎編では、決算書で重要なIncome Statement(損益計算書、日本ではPLと略される)、Balance Sheet(貸借対照表)そしてCashflow Statement(キャッシュフロー計算書)の読み方をざっくりと紹介していきます。