weather, beef, dance……頻繁に耳にする英単語にも意外と知られていない意味があります。今回は、『日本人の9割がじつは知らない英単語100』から4つの単語をピックアップ。意外と知らない使い方を紹介します。
「weather」悪天候を“乗り越えろ”
ランク4 ★★★★☆
例文(1)
The startup had weathered 6 launch failures, and finally sent their rocket into space.
『その新興企業は、6 回の打ち上げ失敗を乗り越え、ついに自社ロケットを宇宙に送りこんだ。』
weatherは「天気」です。動詞 weather には、「(困難・危機を無事に)切り抜ける」の意があります(ランク4)。weatherの航海用語としての使い方「嵐をしのぐ」が、比喩表現として一般に使われるようになったものです。
例文(2)
The Prime Minister was confident that she would be able to weather the storm and get re-elected.
(首相は、この難局を乗り越え、再選を勝ち取れると確信していた。)
例文(3)
I was worried my flower garden wouldn’t weather the storm but everything survived.
(花園が台風でやられてしまうのではと心配していたが、なんとすべて無事だった。)
(2)の weather the storm で、政治や企業経営での「難局を切り抜ける」を、危機の内容を具体的に示さずに表現することがよくあります(ランク4)。weather the storm (3)のように天気の嵐を指すこともありえますが、今や(2)の比喩表現の方がはるかに一般的です。
例文(4)
I won’t go into the office today. I feel a bit under the weather.
(今日は会社を休むよ。体調が少し良くないんだ。)
例文(5)
She turned out to be a fair-weather friend. I never saw her after losing my job.
(彼女が本当の友人でないことがよく分かったわ。私が職を失ってから一度も姿を見せないんだもの。)
(4)は、「体の具合が悪い」を表す under the weather です(ランク4)。悪天候で船酔いする、に由来します。(5)は、「好天の時の友人」が転じて、「いざという時に当てにできない友人」を表します。この語の反意語として rainy-day friend を掲載している辞書もありますが、ネイティブはあまり使いません。「いざという時に頼れる友人」は、単に a good friend または a friend through thick and thin で表します。through thick and thin は、「森の中で木々が密で(thick)歩きにくい時も、まばらで(thin)歩きやすい時も」から生じた「良い時も悪い時も」のランク4の表現です。