総予測#42
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タイヤ業界には、すり減ったタイヤを交換する市販用タイヤという“鉄壁”の収益源がある。にもかかわらず、タイヤ業界は新型コロナウイルスの感染が拡大する前から苦境に立たされ、業界再編も起こりそうな様相を呈している。『総予測2021』(全79回)の#42では、ブリヂストンCEOが描く「収益確保策」を追う。(ダイヤモンド編集部 新井美江子)

「週刊ダイヤモンド」2020年12月26日・2021年1月2日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。

鉄壁のビジネスモデルでも太刀打ち不能
タイヤ業界の利益はコロナ前から右肩下がり

――タイヤ事業には、すり減ったタイヤを交換する市販用タイヤという収益源があります。タイヤ交換は新型コロナウイルスの感染拡大下でも一定の需要があるので、業績面で救われたのでは?

 ちょっとどころではなく救われました。乗用車向けで言えば、3割が自動車メーカー向けの新車装着用、残りがアフターマーケット向けの市販用と、市販用はボリュームが大きい。しかも利益率がいいのも市販用の方です。そこで手堅く収益を稼げたことが、今回、僕らが何とか生存できたことの大きな要因となっています。

――その鉄壁のビジネスモデルがあるというのに、ここ数年のタイヤ業界の利益は右肩下がりです。

 ブリヂストンでも売上高はほぼ横ばいなのに、2015年12月期に5172億円あった営業利益が19年12月期に3260億円まで落ちている。理由の一つは、韓国や、インドなどの新興国メーカーが汎用品市場で攻勢をかけていることにあります。ジャーマン3(ダイムラー、BMW、フォルクスワーゲン)への納入も徐々に増やしており、価格競争が激化している。

――約30年前、欧米への足掛かりを一気に得ようとブリヂストンが米ファイアストンを買収したように、台頭したこれらのメーカーが業界再編に動くのでは?