中国の習近平国家主席は自身が夢見る中国を実現するため、数十に上る国内の民族集団を単一の国家アイデンティティーに融合することを望んでいる。積極的な異文化の同化――政府文書や演説では「民族融合」と呼ばれる――は、中国北西部の新疆ウイグル自治区で過激なまでに進められ、少数民族の拘留は第2次世界大戦以来で最大の規模となっている。こうしたキャンペーンは多様な民族が住む他地域へも広がり始め、激しさを増している。内モンゴルでは、標準中国語の教育を拡大し、地方の教科書ではなく国の教科書を使うことを義務付ける計画に対し、モンゴル語が消滅の危機にあると懸念する学生や親たちの間で抗議運動や学校のボイコットが広がった。