SNS,就活SNSを上手に活用して就活をうまく進めるコツとは? Photo:PIXTA

オンライン就活が主流になる今、多くの就活生が情報収集の手段として利用しているのがSNSだ。しかし、情報にあふれているSNSの活用には注意点も多い。そこで、SNSで効率的に就活情報を得るためのポイントと注意点を解説していこう。(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)

就活生がSNS上で
吐露する「3大不安」とは?

 以前なら就職活動における情報収集といえば、大手ナビサイトや合同会社説明会、大学のキャリアセンター、大学の友人・先輩などを思い浮かべる人が多かったかもしれない。しかし、コロナ禍で合同会社説明会が中止されたり、大学の授業がオンライン化されたりする中で、SNSを活用する人が増加している。

 キャリタス就活を運営するディスコが行った『2022年卒 10月1日時点の就職意識調査』によると、「就職活動に関する情報の入手先」として「SNS」を挙げた人は、21年卒の10.1%から18.8%へとアップ。一方、情報の入手先に「大学内で開催された就活イベント」を挙げた人は21年の41.7%から28.2%に激減し、「先輩やOB・OG」は18.5%から14.2%に減った。

 SNSでの注目度合いを可視化するソーシャルリスニングツール「THINK」を展開するスパイスボックスの採用コミュニケーション事業部・秋山真事業部長は、「就活生や企業がSNSを活用する流れが4、5年前からじわじわ来ていたが、コロナ禍で加速した」と語る。

「22年卒学生の就活は1月から本格化するが、実は23年卒学生が早くも動きだすと考えられる。ただ、23年卒学生向けの大手ナビサイトはまだ本格始動しない。そのときに彼らの主な情報源となるのがSNSだ。数年前から当社にも、採用でのSNS活用やネット上での情報発信を強化したいという企業の要望は届いていたが、昨年から急増しており、ますますその傾向は強まるだろう」(秋山氏)

 さらにスパイスボックスがSNS上のデータを分析したところ、2020年はソーシャル上で就活の「不安」に関するワードへのエンゲージメントが高まっていたという。特に就活生が不安視していたものとして、以下の3つを挙げる。

(1)企業の安定性:財務状況が安定しているか?就職先として大丈夫か?倒産しないか?
(2)就業環境:リモートワークなどの働く環境にもとづく不安
(3)オンライン就活での限られた企業情報:これまでならリアルやオフラインで感じることができた社員や会社の雰囲気、カルチャーなどを知ることができない不安

 SNSを活用した企業の情報発信も増え、SNS上で就活の悩みを明かす学生が増えている今、どのようなポイントや注意点を押さえて情報収集すればいいのだろうか。