――筆者のレイ・フィスマン氏は、ボストン大学の行動経済学教授。マイケル・ルカ氏は、ハーバード大学ビジネス・スクールの経営学准教授  給与の削減や凍結は、現在の新型コロナウイルスによるリセッション(景気後退)の残念な特徴になっている。700万人以上の被雇用者の賃金が昨年3月以降に低下し、他の非常に多くの人々の賃金が凍結されている。しかし、一握りの企業は現在の経済危機の中でも、こうしたトレンドに逆らって賃上げを実施している。ヨーグルトメーカーのチョバニ(Chobani)は昨年11月、同社従業員の最低時給を、それまでの13ドル(約1350円)から15ドルに引き上げた。