ECBPhoto:PIXTA

 新型コロナウイルス感染が長引く中で金融政策も難しいかじ取りを迫られている。

 日本銀行は3月に「金融緩和の点検」の結果を公表する予定で、欧州中央銀行(ECB)も7~9月期に「戦略レビュー」の公表を控える。

 どのような「見直し」が行われるのか注目が集まるが、根本的に問われているのは、実体経済に対して金融政策が何をできるかだ。

 この点で言えば、主要国の中央銀行が取り組んできた非伝統的金融政策による金融緩和に「新たな次元」を加える可能性があるのはECBだ。

ワクチン開発で出遅れた日本
集団免疫獲得は2022年4月頃?

 今後の景気や金融・財政政策、市場動向を展望する際、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)に対するワクチンの普及度合いが焦点になることは言うまでもない。

 その際、二つの視点を持つ必要がある。