モチベーションが低い人は
就活から一度離れてみる

タイプ(4):インターンに参加したことはなく、年明けから就活を始めたばかり。就活自体がよく分からず不安

 長期的な視点に立ち、「そもそも、企業で何の仕事をしたいのか」という問いから始めよう。この状態の人は夏ごろまで就活をする可能性がある。ある程度の長期戦を覚悟しよう。

 我究館の受講生も、選考を突破するようになるまでに、数カ月の準備を行っている。自己分析や企業分析、筆記試験やES・面接対策など、やるべきことは多い。だからといって、この段階で諦めるのは早い。長期戦といっても終わりはあるのだから。

 就活とは、自分がこの先の人生で毎日行う仕事を決める場である。それを踏まえた上で、まずは「対・自分」と「対・企業」の二つの視点を明確にしよう。

「対・自分」視点は、日々自分が仕事として何をしたいのか、どのような生活スタイルが理想なのかという視点で求めているものを明確にすること。一方の「対・企業」視点とは、自分という人間をその企業が採用するメリットは何なのかという視点で、自身を客観視することだ。

 これができたら、上記のタイプ(3)にもある通り、企業リストを作成し、やるべきことと期日を書き出そう。

タイプ(5)就活に対してのモチベーションが低く、自分の未来に対してとにかく不安

 就活以外の選択肢も検討した上で、なぜ就活をしようとしているのかを問い直そう。我究館の受講生の中にも、時期によっては就活へのモチベーションが著しく下がる学生がいる。そうなってしまったら、思い切って就活から離れることを私は勧めている。

「そもそも社会に出るということが、自分にとってどういうことなのか」

 根本的なところから考えるのは大事だ。もちろん、周りが就活を進めていく中で、自分が違う道を選ぶこともあるだろうし、そのことに抵抗感があることも十分に分かる。ただ、多様な生き方が認められている今の時代、周りに流されてしまい、自分の未来に対して自分で意思決定しないことは疑問である。

「なぜ就活をするのか?」
「もし就活をしないとしたら、自分は何をしたいのか?」
「なぜ、それをやりたいのか?」

 いま一度、このような問いから始めてみよう。

 生きている中で、不安がない人などほとんどいない。大事なことは、その不安を活力に変えられるかどうかだ。

(我究館副館長 藤本健司)