業務スーパー#3
写真提供:ボトルワールドOK

「業務スーパー」はほぼ全てがフランチャイズ(FC)店舗だ。運営会社である神戸物産のロイヤルティーの取り分は、仕入れ額のたった1%。加盟店にとっては破格の条件だ。それでも神戸物産は業績好調を維持している。特集『「業務スーパー」の非常識経営』(全7回)の#3では、業務スーパーの奇抜なFC経営を解き明かす。(ダイヤモンド編集部 相馬留美)

店内に100円ショップ同居もOK
業務スーパーの“ゆるゆるFC運営”

 JR横浜線の鴨居駅で降り、外食店でにぎわう駅前から住宅街へ上り坂を歩くこと10分。2車線の狭い道路沿いに突然緑色の看板が顔を出す。業務スーパー鴨居店だ。

 店内の中央には冷凍食品が詰められた業務用冷凍庫が幾つも並ぶ。ここまでは業務スーパーで見慣れた光景なのだが、店内の一角に100円ショップの「キャンドゥ」が入居している。キャンドゥの売り場は特に仕切られておらず、商品を会計するレジは、業務スーパーの商品と同じだ。

 鴨居店を運営するのはG-7ホールディングスという東証1部上場企業である。業務スーパーのメガフランチャイジーで、他にもカー用品のオートバックスのフランチャイジーなどを展開している。

 鴨居店に100円ショップをテナントとして入居させているのはG-7だ。「業務スーパーの中にキャンドゥがある景色はまだ慣れない」と神戸物産の社員は苦笑する。このように、フランチャイズ(FC)加盟店が自身の裁量で業務スーパー内に100円ショップをテナントとして入居させるケースは増えてきているという。

 FCチェーンの場合、店内のレイアウトは本部のフォーマットに従うことが一般的だ。ところが業務スーパーのFCは、加盟店がテナントや仕入れ先を選べる裁量の大きい点が特徴だ。

 業務スーパーという看板を掲げ、業務スーパーの商品は置いてあるものの、店の中身は加盟店ごとにバラバラ。この“ゆるゆる運営”が業務スーパーのFC経営の武器である。