伊藤忠商事
伊藤忠商事社員が「働きがいがある」と評価する理由とは? 写真提供:伊藤忠商事

2020年3月期まで4期連続で過去最高益を更新し、コロナ禍の21年3月期でも5大商社の中でトップの純利益4000億円を計画しているなど、業績好調なのが伊藤忠商事だ。同社は、OpenWorkが行った『社員が選ぶ「働きがいのある企業ランキング2021」』で4位にランクインするなど、社員からの評価も高いが、こうした背景にはどのような企業文化や制度が影響しているのだろうか。(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)

伊藤忠が目指す
「厳しくとも、働きがいのある会社」とは?

「『厳しくとも、働きがいのある会社』を目指して、近年、働き方改革を行ってきた」

 こう語るのは、伊藤忠商事の人事・総務部企画統轄室の関野亜佑美氏。同社は、「朝型勤務」や飲み会は1次会のみ午後10時までという行動規範「110運動」、「脱スーツ・デー」など、これまでの商社での働き方に対する価値観を大きく変えるさまざまな改革を行ってきた。

 こうした改革の背景にあるのが、まず同社が同業他社に比べて社員数が少ない中で、高い成果を挙げなければならない点だ。そのためにも、生産性の向上は欠かせない。そこで、その一つの方法として、長時間残業ではなく、朝早くから仕事を始めることで効率をアップさせる朝型勤務を開始。これによって、残業時間が減少しただけでなく、早朝から動き出す取引先に対応することも可能になり、顧客の信頼や期待を得ることにもつながったという。

 同社は2020年4月に、企業理念をこれまでの「豊かさを担う責任」から「三方よし」に改めた。これは、創業者・初代伊藤忠兵衛が重んじた言葉で、近江商人の経営哲学「売り手によし」「買い手によし」「世間によし」を理念として商いの原点に立ち返り、急激な経営環境の変化に対応することを目指す。

 では、働き方改革もきっかけにしながら「三方よし」を目指す伊藤忠商事が、社員から働きがいがあると評価されるポイントには、どのようなものがあるのか。今回は三つのポイントを抜粋して紹介していきたい。

<働きがいのある企業のポイント(伊藤忠商事編)>
(1)「朝型勤務」などの働き方改革
(2)若手社員にも大きな「裁量権」
(3)人事評価制度