ドイツ・メルケル首相「水素を用いたエネルギー革命」が起きている中、日本企業と政府がすべきことは何か? Photo:Pool/gettyimages

世界経済は「水素を用いたエネルギー革命」というべき、大きな変革の局面を迎えた。重要なことは、世界経済で非連続的な変化が加速していることだ。さらなる変化の加速化が見込まれる中、日本企業と政府がすべきことは何か?それに対し韓国企業はどう出るか?また、「水素社会」の実現のために福島県で進められている実証実験とは?(法政大学大学院教授 真壁昭夫)

「水素社会」の実現を巡り
世界経済は大変革期へ突入

「脱炭素」のエネルギー源である「水素」を中心とした大きな変革が、世界的に進んでいる。それに伴い、「水素社会」の実現と、より循環的な経済運営を目指す諸国や企業が増えている。

 たとえば欧州では、ドイツの「水素重視」の姿勢が鮮明だ。

 メルケル政権が水素社会の実現を積極的に進めており、主力の自動車産業に変革が起きている。ドイツを中心にEUは、域内でのより循環的な経済運営を目指し、経済面での安全保障体制の強化を着実に進めている。

 日本はどうかというと、一時期、火力発電への依存などから環境政策の推進が遅れた。ただ、水素社会に関する取り組みを積極的に推進する動きが始まっている。そこには、十分なビジネスチャンスがある。特に、自動車産業が水素を用いたFCV(Fuel Cell Vehicle/燃料電池車)を生み出したことは画期的だ。

 その一方で、車載バッテリーを成長産業の一つに位置づける韓国経済に関して、先行きを懸念する投資家が増えている。