厚労省「23人大宴会」の衝撃
なぜ状況判断ができなかったのか
「マジメに2人とかで飲んでたオレらが、バカみたいだな」
「医療崩壊の危機なんてウソってことじゃん。今週末は久しぶりにみんな誘って、パッーと繰り出すか」
そんな会話が日本のいたるところで盛り上がっている、厚労省職員23人大宴会問題。多くの民間企業が大人数の歓送迎会を控え、卒業式、入学式、結婚式など「一生に一度のセレモニー」も規模縮小や延期が求められている中で、コロナ自粛を呼びかけていた当事者たちが、その裏で深夜まで楽しく酒席を囲んでいたという驚愕の事実に対して、国民の怒りが爆発しているのだ。
その一方で、「なんでこんなアホなことを?」と首を傾げている方も多いのではないか。老健局老人保健課というコロナ対策どまん中ではない部署とはいえ、このご時世、厚労省の肩書きを持つ人間がこんな大宴会を開けば炎上間違いなしというのは、今日びTiKTokをやっている中学生でも想像がつく。ましてや、総務省幹部の接待問題によって国民の役人に対する不信感も高まっているのだから、タイミングとしては「最悪」だ。
なぜこんな簡単な状況判断を、国家公務員試験をパスした秀才たちができなかったのか。一般社会のサラリーマンのような、「コロナが落ち着いたらやりましょう」とか、「賑やかに送り出したかったけれど、今回は内輪のメンバーで軽くやりますか」という「自制心」が働かなかったのか。
マスコミに登場する元官僚やジャーナリストの皆さんによれば、厚労省職員がリスクを負ってでも送別会の開催・参加こだわったのには、ざっと次のような背景があるという。