水素銘柄の筆頭である岩谷産業は、水素事業に80年間も取り組んできた超老舗企業だ。特集『1100兆円の水素バブル』(全8回)の#4では、日本の水素事業をけん引してきた同社の牧野明次代表取締役会長に水素バブルの勝ち抜き方を尋ねた。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)
岩谷産業の株価は
日経平均の伸びをはるかに凌駕する
――菅義偉首相がカーボンニュートラルを宣言して以降、水素銘柄の筆頭である岩谷産業の株価はものすごい勢いで伸びています。
脱炭素社会の主力エネルギーとして太陽光や風力などの再生可能エネルギーに加えて、水素も主流になりつつある。長い間水素事業を推し進めてきた身としては、夢を見ているような雰囲気です。
市場から期待していただくのは、大変ありがたい。私は30年以上も前に、水素は環境に良いエネルギーだから大々的にやっていこうと、社内の批判もありながら推し進めてきた。今になって、「先見の明があった」と社内で言われるんですよね。そのときに言うてくれと言いたいところではあります(笑)。