「肩こり」が悪化すると
どんな弊害があるのか

 では、テレワークによるストレスで「肩こり」が悪化すると、どんな弊害が起こるのでしょうか。

 まず、「肩こり」による弊害で多いのは頭痛です。「肩こり」は肩だけでなく、首や肩甲骨もこり、血流が悪くなることで、頭に血液がまわらなくなり、頭痛を引き起こします。頭の血流不足は頭痛だけでなく、吐き気、思考の低下、集中力の低下、うつ病や精神の不安定にもつながります。

 頭痛以外にも、寝違え、眼精疲労、耳鳴り、難聴、顎関節症、歯痛、腰痛、便秘、不眠症などの原因にもなります。

「『肩こり』くらいで仕事は休めない…」と無理をしていると、仕事の効率が落ちるだけでなく、仕事を休まなくてはいけないほど辛い症状に見舞われる可能性も出てきます。

「肩こり」は
軽いウチにほぐせ!

「鉄は熱いうちに打て!」という言葉があります。鉄は冷めてしまうと硬くなってしまいますが、肩こりも慢性化してしまうと硬くなってしまいますので、慢性化する前にほぐしておく必要があります。

 早めにケアをしておけば肩こりで辛い症状にならないだけでなく、頭の回転がよくなる、集中力が増すなど仕事の効率は上がります。では、「肩こり」はどのようにほぐしていけばよいのでしょうか。

「お尻ポンピング体操」で
肩こりを改善

 運動不足だとわかっていても、いきなり走ったり、筋トレしたりするのは、なかなかハードルが高いと思います。そこで、今回紹介するのは、誰でも、どこでも簡単に、しかもたった1分でできる、とっておきの運動法です。

 それは、「お尻ポンピング体操」です。

「お尻ポンピング体操」はお尻(骨盤)を小刻みに上下運動させることで、背骨の上下運動につながり、背骨と背骨の間にある椎間板が緩みます。

 椎間板は本来クッションの役割を果たしますが、疲労が溜まり、硬くなると背骨の動きが悪くなり、筋肉の過緊張(コリ)や血行不良、神経伝達がうまくいかず、肩こりや腰痛をはじめとして、体にさまざまな不調を引き起こします。