海運業界では、船舶から排出される二酸化炭素(CO2)の削減を求める圧力が強まる中、液化天然ガス(LNG)であれば、より環境に優しい船舶用燃料に移行するまでの暫定的な解決策になり得る、という共通認識が広がりつつある。例えば、コンテナ輸送の世界大手2社はLNGを動力源とする船舶を発注した。英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルと英豪資源大手BHPもこの1年、LNGを燃料とするタンカーやばら積み船の建造に意欲的な船主と長期のチャーター契約を結んでいる。フランスの海運大手CMA CGMはLNGコンテナ船を13隻運航しており、2022年までにさらに19隻が納入される予定だ。広報担当者のメラニー・リゴー氏は「LNGという選択肢は、成熟したエネルギーソリューションとして浮上しつつあり、特に環境保護の面で効果的だ」と述べた。