住宅建材からビットコイン・株に至るまで全ての市場で価格が高騰している今、世界がバブル状態にあるのではという新たな懸念が生じている。これほど多くの資産の価値が一度にここまで上昇した例は、過去にほぼなかった。木材価格は史上最高値に急上昇。米国の住宅販売は、住宅バブルがはじける前の2006年以来の水準に達している。株価は狂騒状態だ。米国、フランス、オーストラリアの主要株価指数は次々に高値を更新しており、最近では米S&P500種株価指数、ダウ工業株30種平均がそれぞれ、今年に入って23回目と21回目の最高値更新を記録した。こうした狂乱状態は、ウォール街の金融各社が追跡している伝統的市場以外にも大きく広がっている。ビットコインの相場は、今は高値を下回っているものの、先月には初めて6万ドル(約650万円)を超えた。ドージコインの相場は、「#DogeDay」などのハッシュタグでツイッターに投稿するファンにあおられて高騰し、一時最高値を付けた。ベンチャーキャピタルの世界では、投資家が新興企業に対し、各企業が求める額の5倍以上の資金を提供しており、全新興企業のバリュエーション(企業価値評価)の平均は、これまでの最高水準に達している。