保険の裏 営業の闇#10

明治安田生命は、2022年度から営業職員チャネルに固定的給与制度や新評価制度を導入する。05年の業務停止処分以来、継続的に改善を続けてきた集大成という位置付けだ。特集『保険の裏 営業の闇』(全21回)の#10では、根岸秋男社長に、その狙いと意気込みを聞いた。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

「固定的給与」の導入は
2005年からの改革の最終章

――固定給にするということは、インセンティブの部分が少なくなるので、営業成績が全体的に落ちてしまうのではないでしょうか。

 固定給ではなくて、「固定的給与」と呼んでいます。1年間の営業成績が、次の年の給与に反映され、1年間固定されます。賞与は年4回で、4~6月の成績を基に8月に支給、7~9月の成績を基に11月に支給というようになります。成績に応じたインセンティブは、賞与で適用されます。

 生産性が落ちるのではないかということですが、私たちにはすでに、15年間にわたって営業職員の待遇改善を進めてきた歴史があります。行政処分を受けた2005年から改革を始めて、05年からすでに3回、固定部分の給与を上げています。今回は4回目の改善であり、最終章と位置付けています。

 過去にも固定給を上げましたが、生産性は落ちませんでした。お客さまとのリレーションに基づく販売に注力することで、契約の継続率を改善させることに成功しています。