米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の最近の業績は、同業フォード・モーターを上回っている。問題は、株を保有するならどちらがよいかということだ。現在の半導体不足は当分終わりそうにないが、今回の混乱の影響に対する各社の最初の自己評価を見ると、GMの方がフォードよりもかなり上手に対応していることがわかる。GMは5日、通期の調整後営業利益の見通しを、3カ月前の四半期決算発表時に示した100億~110億ドルという予想範囲の上限とした。フォードは先週、第2四半期の生産台数が計画水準の半分にとどまっていることを受け、従来の営業利益見通しを下方修正した。フォードの投資家にとって、このパターンは残念ながらおなじみのことだ。GMは昨年、売上高の減少にもかかわらず、フォードよりはるかに多くの利益を上げた。今年の半導体危機は、業界全体が休業状態となった昨年とは違う形で市場シェアを変化させる可能性がある。部品を最も肝心な場所に、あるいは完成品を本当に必要な場所に振り向けることができるような、より機動的なプロセスを持つ企業は、より多くの自動車を売ることができるだろう。