パナソニックの呪縛Photo:Bloomberg/gettyimages

パナソニックがレガシー企業の呪縛にとらわれている間に、“勝ち組”の競合メーカーは構造改革に取り組み、成長事業を育てていた。特集『パナソニックの呪縛』(全13回)の最終回では、競合62社の収益性や株価騰落率などのデータから「社長の経営力格差」をあぶり出した。津賀一宏・パナソニック社長は何位にランクインしているのか。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文、濵口 翔太郎)

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パナ津賀社長の「通信簿」の順位は?

「(社長を務めた)9年間を無事にやり終え、バトンを渡せた」。6月に社長交代を控え、津賀一宏・パナソニック社長は経営トップとしての自らのかじ取りを振り返り、感慨深げにそう語った。

 確かに、津賀氏は2014年3月期までに、巨額投資の失敗が明らかになっていたプラズマディスプレー事業から撤退。その後も半導体事業を売却するなど構造改革で一定の結果を出したといえるだろう。

 それでは、収益性や株価騰落率などの「定量的な物差し」で見ると、在任期間中の津賀氏のパフォーマンスをどのように総括できるのか。二つの指標を用いて検証した。

 電機・機械メーカー62社ランキングでは、津賀氏の「経営力」は何位にランクインしたのだろうか。