パナソニック 老衰危機_#09_電機22社比較
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パナソニックの凋落はデータが裏付けている。経営者の在任期間における株価騰落率など「四つのランキング」と「特許件数」を用いて、パナソニックを含む国内電機メーカー22社の経営力を比較した。特集「パナソニック老衰危機」(全10回)の♯09では、パナソニックの課題をデータで明らかにする。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)

電機経営者の中で際立つ
津賀社長の低パフォーマンス

 2012年6月に登板した津賀一宏社長は、就任当初こそプラズマテレビからの撤退を決めるなど、ドラスチックな決断ができる改革者としての呼び声が高かった。

 それから7年半。将来の成長戦略が描けなくなったパナソニックの時価総額は20年前に比べて半減し、約2兆5600億円まで落ち込んだ。その責任の一端が経営者である津賀社長にあるのは、当然のことだ。

 今回、ダイヤモンド編集部では、パナソニックと事業領域が重なる大手日系電機メーカー22社の経営者を企業価値向上への貢献度で評価した「経営者ランキング」を作成した。

長期政権なのに低い
津賀社長の順位

 下図が電機22社の経営者ランキングである。

 パナソニックの津賀社長は22社中21位に沈んだ。

 まずダイヤモンド編集部は、津賀社長の就任時から現在までの時価総額の伸び率を在任月数で割った「月平均時価総額騰落率」を算出。その結果は「0.71%」となり、津賀社長は多少なりとも、パナソニックの企業価値を高めていることが分かった。

 ところが、その月平均時価総額騰落率は同時期の東証株価指数(TOPIX)のそれと比べて、0.75ポイント低かった。つまり、津賀社長の企業価値向上への貢献度は、東証1部上場企業の平均を下回っていたことになる。

 パナソニックが創業101年の名門企業であることを踏まえれば、津賀社長の経営者としての評価は「落第」レベルなのではないだろうか。