トヨタ車は信頼性が高いが刺激的ではないという定評がある。そのメーカーであるトヨタ自動車も同じように見られがちだが、おそらく同社は認識されている以上に進歩的な考えを持っている。トヨタの財務面の安定性は12日に発表された年次決算で明白に示された。2021年3月期決算は純利益が2兆2452億円と、前年から約10%増加。同社は今期についても増益予想を示した。自動車大手他社とは異なり、昨年のロックダウン(都市封鎖)でも四半期の赤字に陥ったことはなく、半導体不足による今後の減産も予定していない。東京市場では12日、日産自動車が10%安と自動車セクター全体を下押しする中、トヨタは約2%上昇した。日産は同日の引け後、半導体不足を受け、市場予想に反して今期も赤字になるとの見通しを明らかにした。