◆「あなたから買いたい」と思われる営業になる
◇KBFを押さえて差別化を図る

「あなたから買いたい」と思ってもらう営業担当者になるためには、ライバルとの違いを示して差別化する必要がある。例えば、ライバル企業の営業方法が「定期的に訪問する」ことだとする。だからといって「ライバルより多く訪問する」戦略では、勝てる可能性は低い。差別化を図るには、お客様があなたから購入したくなる要素である「KBF(購買決定要因)」を押さえた、次の2つのステップを実践してみよう。

・ステップ(1)購買決定要因を想像する

 まず、顧客目線で、購入決定に大きな影響を与えるものを考える。「(営業に)できれば○○してくれると嬉しい」といった表現で考えてみるとよい。「できれば商品案内だけでなく販促企画の提案もしてくれると嬉しい」といった具合だ。

・ステップ(2)購買決定要因を解消する行動を考える

 ステップ(1)で設定した購買決定要因に対し、「自分だからこそできること」によって差別化する方法を考える。「商品案内に加え、店頭POPの成功事例などといった販促企画を提案し、差別化を試みる」などが挙げられるだろう。

「KBFは何?」「他にKBFはないか?」「新しいKBFを啓蒙できないだろうか?」といったふうに、常にKBFを考えつづけよう。KBFこそ、「あなたを選びたくなる理由」をつくる鍵となる。

◇顧客にとっての「身内」になる

 営業として意識しておきたいのは、お客様に「身内の人」と感じてもらうことである。個人営業なら「知人」のように、法人営業ならその会社の「外部ブレーン」のように思ってもらう。

 身内のように感じてもらうことができれば、「まだ何も決まってないけど、○○さんに聞いてみるか」と気軽に声をかけてもらえるようになる。ライバルよりも先に情報を得られるようになれば、提案のチャンスは格段に増えるし、コンペにならずにすんなり受注できる。

 では、どのようにすれば「悩みが発生した段階」や「購入が決定した段階」で声をかけてもらえるようになるだろうか。常にやっておきたいのは、次の3つである。