コロナ禍の真っ最中、なのにタワマン販売の勢いが止まらない。高額マンションが次々売れちゃうその理由は何なのか。特集『タワマン 全内幕』(全14回)の#1では、販売・仲介・開発などタワマン業界の裏を知り尽くした不動産インサイダーによる、ぶちまけ座談会をお届けする。全3回の上編は気になる最新の販売状況について、業界裏話をのぞいてみよう。(全宅ツイ&フレンズ、聞き手/ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
●のらえもん @Tokyo_of_Tokyo 東京湾岸エリア専門ブロガー
●なめ茸 @c___i___b デベの中の人、販売担当
●あくのふどうさん @yellowsheep 渋谷の不動産ブローカー。湾岸物件も取り扱います
●和田浩明 @kiarohidawa デベの中の人、元マンション開発担当
●ふじふじ太 @fuji_fujita_kun 東京湾岸不動産コンサルティングマスター
●summer king @warunoo1107 マンションとサウナをこよなく愛する、デベの中の人。関西在住。
いま、緊急事態宣言中じゃなかったっけ?
タワマン販売がいまだに超絶好調な理由
――コロナ禍でしかも緊急事態宣言3回目ですけど、タワマン販売、いま現場の物件の引き合い、成約はどんな感じですか。
のらえもん(のら) めちゃくちゃいいでしょ。
なめ茸 めちゃくちゃ売れています。湾岸タワマンのモデルルームでは、ほとんど広告しなくてもお客がひっきりなしに来て、1週間後はおろか2週間後の来場予約まで埋まっている。年明けからこういう状態が続いてます。湾岸全体が、3LDKで7000万~8000万円で売られてるのが相場。その値段出して買えるところを横並びで東京都内で比べてみると、結局ポテンシャルが優れてる湾岸タワマンが選ばれる、といったところでしょうか。
のら 7000万円で新築タワマンは買えなくなってるよね。
なめ茸 買えない。
――どんな人が買ってるんでしょうか。
なめ茸 いや、ほんと普通のサラリーマンですよ。5年前でこの予算年齢属性だったら5000万~6000万円台を買っていたであろう人が、金利が下がり税制補助があるなどで、7000万~7500万円台を買っていく。タワマンだからというよりも、フラットに板状マンションもタワマンも横並びに、エリアも幅広に検討して買ってる。もっと上のグレードのものだと違うけど、億未満の一般的なサラリーマンが買うタワマンはそんなイメージ。
summer king(サマー) 関西はコロナの影響はプラスもマイナスもほとんどない印象です。東京に関してはコロナ禍で開放的な環境の湾岸の評価が高まって、それで加速した印象ですけど。大阪だとタワマンって中心部にしかないので。とはいえ、大阪はタワマン比率が東京に比べて高いので、梅田界隈は新築、中古ともに動いてますね。
ふじふじ太(ふじ太) 中古もかなり動いてる。私は湾岸の中でも豊洲、東雲、有明、勝どき、とか東海岸専業ですけど、2~3月はえげつない、めちゃくちゃでした。