区分所有者が多く合意形成が難しい、修繕が大変……難題が多いタワマン管理。でもそれを成功裏に運営しているスゴ腕管理組合は存在する。特集『タワマン 全内幕』(全14回)の#12ではそんな先進的4管理組合に、知られざるその内実を聞いた。ちまたに流れるタワマン廃虚論をぶっ飛ばせ!(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
自治体かデベ並みの本格業者選定手段で
超コスパ大規模修繕を実現のオリゾンマーレ
タワマンの修繕は高い――そんな通説を打ち破ったのが、有明のオリゾンマーレ管理組合だ。2004年に建てられた、総戸数396戸の有明地区では最も早く建てられたタワマンの一つだ。有明地区では最初となる、オリゾンマーレの第1回大規模修繕工事がこの6月からスタートする。
驚くべきはその“コスパ”だ。計画通りの施工範囲に対して、1世帯平均75万円程度で大規模修繕工事を発注できているのだ。「タワマンでこの価格帯で工事ができているところは聞いたことがない。通常の中層板状マンション並みの価格だ」と業界関係者も舌を巻く。いったいどうやってそのようなコスパの高さで大規模修繕を行うことができているのだろうか。
次ページではオリゾンマーレのその手法とともに、業務構造改革や潤沢な資金確保に成功している管理組合の例を紹介していこう。