外国人投資家が中国株に殺到している。中国市場は危機を脱しつつあるのだろうか。規制当局が他の資産クラスへの締め付けを強める中、株式には明らかな追い風が吹いている。だが、人民元の一段高を期待している投資家は失望するかもしれない。中国市場の主要指標であるCSI300指数は25日、3.2%上昇し、1日の上昇幅としてはほぼ1年ぶりの大きさとなった。これにより同指数は年初来プラス圏に転じたものの、他の大半の主要市場にはまだ後れを取っている。S&P500指数は今年11.7%高となっているが、中国市場は2月のピークをまだ8%下回っている。この上昇の背景には外国投資家の存在がある。外国投資家は25日以降、香港を経由して中国本土株にアクセスできる「ストックコネクト」プラットフォーム(株式相互取引制度)を通じ、正味71億ドル(約7798億円)相当の中国株を購入。3日間の額としては、2014年にこの制度が始まって以来最高の流入額となった。