米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官によると、FBIは約100種のランサムウエア(身代金要求型ウイルス)を巡り調査中で、その出どころは多くがロシアのハッカーだ。レイ氏は3日のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、現在の相次ぐサイバー攻撃について、2001年9月11日の同時多発テロが引き起こした問題と比較して語った。レイ氏は「多くの類似点があり、多くの重要性がある。われわれは破壊と防止に多くの注意を払っている」とした上で、「政府機関のみならず民間部門全体、さらには一般の米国人も含めて共同責任がある」と述べた。米国では先ごろ、食肉加工業界と石油・ガス業界で2件のランサムウエア攻撃が発生したが、レイ氏が公にコメントするのはそれ以降で初めて。バイデン政権関係者はランサムウエアを国家安全保障上の差し迫った脅威と位置付け、活発な組織的活動を支える犯罪エコシステムを破壊する方法を模索していると述べている。レイ氏によると、100種の悪意あるソフトウエアはいずれも、米国で発生した複数のランサムウエア攻撃に関与している。
ランサムウエアの脅威「9・11」に匹敵=FBI長官インタビュー
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