それは(1)約束したことは必ず守る、(2)結論を出すのが早い、そして(3)部屋や机がきれい、といったことである。
これらの特徴がなぜビジネスの成功や資産形成につながるのだろうか。
大金持ちになる人は
約束したことを必ず守る
大金持ちになった人で、人との約束を破った人は恐らくあまりいないだろう。これは仕事の上での納期や支払いといった大きな約束もそうだし、個人的な飲み会に遅刻するとか、ドタキャンするといった小さな約束でも同じだ。また、飲み会の席で酔った勢いで口にした約束も守る。
かつて著名な実業家の人と会食した時に、その人の出身地で人気のお菓子のことが話題に出た。その席で「じゃあ、送ってあげるよ」と言われたが、その時だけの話だと思い、すっかり忘れていたら翌々日に家にその品物が届いた。やはり一流の人は違うと思った瞬間だった。
どんな約束であれ、決して破ることのない人は人から信用される。信用されると仕事がやってくる。つまり「信用」というのはお金になるのだ。この感覚は恐らくサラリーマンにはわからないだろう。「信用が大事」というのは言葉としては理解していても仕事上で実感することはあまりないからだ。
もちろん、サラリーマンにとっても約束が大事なことは言うまでもない。ただ、約束の多くは社内の人との約束だし、外部の人との約束の場合は、個人ではなく会社としての仕事上の約束だ。もしそれを破った場合は、個人というよりもむしろ会社が信用を失うことになる。それはそれで大きな問題ではあるものの、そのことだけで給料がもらえないとか首になることは、よほどのことが無い限りはありえないだろう。
ところが、個人事業主の場合、「信用を失う」ということは致命的だ。場合によっては二度と仕事は来ない。だから約束を守るということは何よりも大事なのだ。
筆者もサラリーマン時代と違って、自分で仕事をするようになってそのことはつくづく感じる。自分で商売や経営をやっている人はそういうことを知っている。そして互いに約束を守るということがいかに難しいかもよくわかっているからこそ、大変な苦労をしてでも約束を守りきる人は信用され、成功してお金を儲けることができるのだ。