「私が損保代理店の統廃合問題に取り組む理由」共産党・大門議員に聞く

東京海上の福岡での案件を
国会で取り上げた大門実紀史議員

 損保プロ代理店の統廃合が加速しているーー。今年4月、5月の日本損害保険代理業協会の会員数は160店ほど減少し、「ここ数年よりも減少ペースが早い」と、ある損保代理店関係者は言う。

 背景にあるのは、言わずもがな大手の損害保険会社主導による損保代理店の統合・再編だ。むろん、代理店主の高齢化による自主的な廃業に加え、業務品質向上への体制整備が整わないなど統廃合にはさまざまな理由があるが、損保会社の意向が強く働いているのは間違いない。

 そうした中、特集『保険の裏 営業の闇』の#12「東京海上の損保代理店7社が反旗!共産党・大門議員に頼った理由とその顛末」で述べたように、損保業界の盟主である東京海上日動火災保険による、損保代理店への強引な統廃合のやり口が大きな問題となった。

 これは、東京海上の福岡中央支店に所属する支社長が、支社が管轄する損保代理店に対して期限を区切り、合併先を絞った上で統廃合を強引に迫ったというもの。2018年4月ごろから行われており、「毎年20%増収する事業計画を立てさせられ、達成できなければ厳しく詰め寄られた」と別の損保代理店関係者は話す。

 こうした事態に、東京海上の本社もすぐさま調査に乗り出した。代理店側の言い分と東京海上の調査結果に食い違いは見られたものの、行き過ぎた対応があった旨を認めている。

 これらが明るみに出たのは、損保代理店たちが日本共産党の大門実紀史・参議院議員に事情を伝え、大門議員が今年3月の国会で取り上げたからだ。その経緯は先の記事を参照していただきたいが、損保会社と損保代理店の確執は全国各地で起こっている。そこで、この問題に長らく取り組んできた大門議員へのインタビューを行った。